アメリカ留学の準備と、毎日の暮らし。

授業と学生生活

アメリカ留学中にアルバイトはできる?F-1学生の働き方と探し方

執筆:本間卓 / 更新:

アメリカ留学中のアルバイトは、条件を満たせば可能な場合があります。ただし、日本の学生と同じように、街のカフェや飲食店へ自由に応募して働けるわけではありません。最初に確認するのは、時給や英語力ではなく、自分の在留資格と仕事の許可です。

私自身は、留学中にアメリカでアルバイトもOPTも経験していません。ただ、周囲には学内のさまざまな場所で働いている日本人留学生がいました。また、私が短期のアルバイトをしたのは、夏休みに日本へ帰ったときです。この記事では、そうした身近な経験と、現在の就労ルールを紹介します。

この記事では、大学・コミュニティカレッジ・語学学校に通うF-1学生を中心に解説します。J-1など別の資格の学生には異なるルールがあるため、そのまま当てはめず、学校やプログラムの担当者に確認してください。制度情報の確認日は2026年9月25日です。

仕事探しの前に学校のDSOへ相談します

DSOは留学生の在籍・在留関係を担当する学校職員です。「学内の仕事をしたい」「この求人に応募したい」と考えた段階で相談すると、自分の状況で利用できる制度を確認できます。

相談時は、在留資格、在籍プログラム、学期の予定、仕事内容、勤務場所、雇用主、開始予定日を伝えます。同じ学校の学生でも、プログラムや学期、許可の有無によって判断が変わるため、友人が働いているという理由だけで始めないことが大切です。

F-1学生が検討しやすいのは条件を満たす学内の仕事

学内アルバイトの候補には、図書館、食堂、書店、学生サービス窓口などがあります。ただし、敷地内にある仕事なら何でも学内就労になるわけではありません。仕事内容と学校との関係を確認する必要があります。

F-1の対象となる学内就労は、授業期間中、原則として合計週20時間までです。2つの仕事を掛け持ちする場合も、仕事ごとに20時間働けるという意味ではありません。学校が授業を行わない期間や年次休暇中は、条件を満たす場合にフルタイムで働けます。ICE:留学生の学内・学外就労

例えば、図書館で週12時間、食堂で週10時間という組み合わせは、学期中の合計が22時間になります。シフトを受ける前に、全勤務先を合わせた予定を確認してください。休暇の開始日や、次学期の在籍に関する条件もDSOと共有しましょう。

周囲の日本人留学生は、こんな場所で働いていました

留学当時、私の周囲には、次のような仕事をしている日本人留学生がいました。

  • カフェテリアのキッチン
  • 図書館
  • ブックストア
  • コンピューターラボ
  • チューター
  • インターナショナルオフィス
  • 新入生のサポート
  • 学生寮

学内の仕事というと食堂や図書館を想像しやすいですが、私の周囲では、勉強や学生生活を支える仕事をしている人もいました。学校の求人を見るときは、こうした部署や職種も探す手がかりになると思います。

これは私自身の勤務経験ではなく、周りにいた留学生の例です。仕事の名称だけで就労できるかは判断できません。実際に応募する際は、その学校での募集状況と、雇用主・勤務場所・業務内容が自分の就労条件に合うかをDSOに確認しましょう。

学外のアルバイトとCPT・OPTを混同しない

カフェ、配達、家庭教師などの学外の仕事を、「週20時間以内なら自由」と理解するのは誤りです。学外就労には、その仕事に適した根拠と必要な許可があります。

大学などで使われるCPTとOPTは、専攻に関係する実務研修の制度です。生活費を稼ぐためなら何でも対象になる制度ではありません。

制度対象と、開始前に確認すること
CPT教育課程の一部として行う実習等。DSOの承認を受け、雇用主・期間等が記載されたI-20を確認する。
OPT専攻に直接関連する実務研修。USCISの許可を受け、EADに記載された開始日等を確認する。
経済的困難による学外就労予期しない重大な経済状況の変化等への制度。DSOの推薦に加えUSCISの許可が必要。EAD受領後、記載された許可期間内に開始する。

表に出てくるUSCISは米国の移民局、EADは就労許可証のことです。

CPTとOPTにはそれぞれ対象条件があり、英語研修プログラムの学生は実務研修の対象外です。ESLに通う人は、大学の学位課程にいる友人のCPT・OPTの体験談をそのまま参考にしないでください。また、申請中というだけで勤務を開始してよいわけではありません。eCFR:8 CFR 214.2(f)(9)・(10)

経済的困難による通常の学外就労許可には、原則としてF-1で1学年度を経過し、良好な学業状況と必要な履修を維持していること、学内就労では対応できない予期せぬ経済的困難があることなどの条件があります。DSOの推薦を受けてUSCISへ申請し、許可とEADの受領を待ち、記載された許可開始日より前には働けません。学校への相談や申請だけでは、勤務を始める根拠になりません。eCFR:経済的困難による学外就労の条件

夏休みに日本で短期のアルバイトをした経験

私が留学していたときは夏休みが3か月あり、その間に日本へ帰って短期のアルバイトをしたことがありました。アメリカで働いた経験はありませんが、日本に滞在している期間に働くことはありました。周囲にも、長期休みに日本へ帰ってアルバイトをする人がいました。

留学中のアルバイトというと現地での仕事を考えがちですが、もともと一時帰国する予定があるなら、日本にいる期間を使う方法も選択肢になると思います。ただし、休みの長さや授業が再開する日は学校によって違います。求人の勤務期間が、実際の帰国予定に合うかを確認しましょう。

費用面では、航空券や日本での滞在費も含めて考えることが大切です。アルバイトのためだけに帰国すると、収入より移動の費用が大きくなる場合もあります。学業や休養の時間も含め、無理のない予定を立てましょう。

ここで紹介したのは、実際に日本へ帰り、日本にいる間に働いた経験です。アメリカに滞在したまま、日本の会社の仕事をオンラインで行う場合は、次のように別途確認が必要です。

日本向けのオンライン仕事も自己判断で始めないでください

「日本の会社から日本の口座に報酬を受け取る」「ネット上で完結する」「少額だけ稼ぐ」といった事情だけでは、アメリカ滞在中の仕事が許可されるとは判断できません。動画配信の収益化、継続的な商品販売、オンライン家庭教師などを考える場合も、活動内容を具体的にして事前に相談しましょう。

無給であっても、すべての活動が就労規則の対象外になるとは限りません。インターンや通常は賃金が発生する仕事を「ボランティア」と呼ぶだけで扱いを変えようとせず、学校の担当者に確認します。学校だけでは判断が難しい場合には、適切な専門家への相談先も案内してもらいましょう。

SSNは働く許可そのものではありません

採用が決まると、SSNという社会保障番号の申請が必要になることがあります。SSNを取得したことで、別の仕事を自由に始められるわけではありません。

SSAは、F-1の学内就労について、DSOの書類や雇用を確認する資料などを案内しています。本人確認・在留関係の書類も必要です。また、SSAは就労開始前のSSN取得を一律の必須条件にはしていないため、番号が届くまでの扱いは雇用主の人事担当者と確認します。SSA:留学生とSSN

税の扱いも別に確認が必要です。F-1だからすべての税金が免除されるわけではありません。税務上の居住者区分などで扱いが変わるため、給与明細を保存し、学校の留学生向け税務案内も利用しましょう。IRS:外国人の税務ガイド

学内の求人を探すときの進め方

ここからは、学内の仕事に応募する場合の一般的な進め方です。私自身の採用・面接経験ではありません。学校の案内に沿って準備してください。

  1. DSOに自分が働ける条件と必要な手続きを確認します。
  2. 学校の求人サイトや学生雇用窓口で、留学生が応募できる募集を探します。
  3. 英文の簡単な履歴書と、勤務できる曜日・時間を用意します。
  4. 面接では仕事内容、研修、勤務時間、給与支払日を確認します。
  5. 採用後も勤務開始前に必要な書類と許可を整えます。

最初は授業の予習復習に必要な時間を把握してから、無理のないシフトを組みましょう。週20時間は働かなければならない時間ではなく、通常の学期中の上限です。

留学費用はアルバイト収入なしでも組める状態を目指します

求人が見つかる時期、採用されるかどうか、希望する時間数を働けるかは確約されません。学費や家賃を「現地で働けば払える」という前提だけで組むと、学業や在留資格の維持にも影響します。

仮に時給15ドルで週8時間、4週間働けば総支給額は480ドルですが、これは計算例であり、その地域の時給相場や手取り額を示すものではありません。税や通勤費、食費の変化まで確認して初めて、家計への効果が分かります。

アルバイトは、許可された範囲で仕事の経験や人との接点を増やす機会として考え、学業と必要な生活費の確保を優先しましょう。

就労収入を含めずに予算を組むと、今の準備額でどこまで賄えるかを確認しやすくなります。コミュニティカレッジを検討中の方は、TEAM Sugiの留学期間と総費用をそろえて考える手順で、学費・生活費に加え、ESL、夏の滞在、追加学期の費用を整理してください。別の課程に進む場合も、掲載額をそのまま使わず、自分の学校の見積もりと対象期間で確認しましょう。

著者:本間 卓|合同会社TEAM Sugi代表

2009年〜2015年6月にアメリカへ留学。Edmonds Community College(現Edmonds College)からUniversity of Wisconsin–Superiorへ編入し、経営学を専攻して卒業。在学中は計4年間、大学野球にも取り組みました。帰国後の2015年に合同会社TEAM Sugiを設立し、アメリカへの大学進学や編入を支援しています。自身の留学生活と留学支援の経験をもとに、渡航前の準備から現地での暮らしまで、これから留学する方に役立つ情報をお届けします。

留学ポケットは、合同会社TEAM Sugiが運営する留学・海外生活の準備メディアです。